置換計画

筆名「石丸公竹斎」の短歌作品を掲載

補完計画→置換計画 2021年後期

第1章 7月1日より7月31日 三十九首

五輪開催前に、コーネリアスラーメンズ小林賢太郎が過去の言動を問われ開会式演出を降板、アウシュビッツを煽ったギャグが問題視だがわたしには納得できぬ。五輪開催に合わせたよう新型コロナ第五波に襲われる。東京で一日の感染者4058名(31日)新潟県では58名(31日)が最高。わたしは18日に2回目接種完了、閉店後勤務者の男性1名家族感染で陽性、肺炎を起こし市民病院入院、無事復帰してほしい。梅雨明け後の新潟市は高気圧が居座り真夏日が続く。緑地帯に植えた植物たちがどんどん枯れ悲しい。

退屈なサンドイッチ伯爵へ「隧道を抜ければコンビニ」効率は良い

よく鉛筆削りが売れる街です、バルタン星人ったら爪研ぎもして

光っている虫が怪しいと分隊長、あの人は健忘症の上司が嫌い

「誰でもドア」から誰もが出てきて大声で話す、この先は一人で

アブラゼミの一生を紙芝居に、うるさいだけの虫だけど色彩に気を遣い

卵です市場にいます誕生日は冷たくて母のささやき聞き逃したけど

 7月5日、あるみ村長チャットへの返歌

あの子は木登りが下手、囃したけど爪研ぎしてると聞いて怖がる

「ねえ神様、人懐こい小さな蜘蛛になりたい」暗く寂しい場所にいる

ケーキを切れない家庭に育ちおべっかも苦手だ、善行を積むべし

豆腐屋です「花咲く乙女たち」の名のガンモ売りたし、マドレーヌ味にて

聞いたことない駅だけどどうする?御免だね急行アリス妙な警笛

何万人に道を問われ古代より続く退路を示す、戸惑えばよい

死んだ人をねぎらう気分でカレーを食べよう、食券は無駄にせず

隕石で吹き飛ばされ七千万年昔から来た、食い物ウジャウジャだな此処は

お構いもしませんで少女フレンド、電気を使った魔法は次週で

「裏切りのミーアキャット」の番号札をお持ちの貴方、騙されてます

工業団地で嘘の恋が発覚!パブロフの犬がお手柄、困った狸め

結局どこのアリストテレス交通誘導員だから「きみ、空へ還れ」

突然の焼き鳥注意報にみなが湧きたつ、世界中が煙く香ばし

きっと皆は他の方法で難問を解く、帰路は勾配きみは歌うな

粉微塵大海戦全ての海が二つに分かれ諍う、血栓ができやすい

君たちは勇敢だった、死を望む病気の人と大喜利ザブトン二枚は

犯人は“刻み林檎”というなら現場は混乱クレープの立場がない

お兄ちゃんと僕と怖い儀式に連れられそのせいで、顔がいびつに

船を予約したものですが船から滝はみえますか?移動する幸せ

とても不自由な展覧会で牝牛のような少女に衝突、ミルクをこぼす

こんにちはロボットさん「人生劇場」歌おう検査で弾かれるまで

みんな違う自転車に乗っているけど勝手は許さぬ!ベルは真鍮

夢を見る茄子ありボーナスでも現実は棒なし壁に額つけている

汚れたタオルでいいじゃないかアニマル!買い物籠に日用品詰め

定食屋の手前トラップで無一文、とても困難な旅がはじまる

期待はずれ婚活センサーよく喋りやたら駆け引き、ひとりでいたい

知らぬ間の三権分立ここにいないわたくしの器官が新聞を読む

俺たちは左門豊作、愉快でないが気を取り直しまさに小走り

もう少しきみ重ければ船底で喰って寝て遊び暮らせる、水兵真顔で

私は松露ヴィトンで帰る五万とおりのレシピを笑い味噌汁に合う

きみとふたりでリカちゃん遊び孤独怖いか山百合の香のきみ

ここは宝島強欲な者が勝つ、友よ気をつけて走れタイムセールへ

お喋り好きで他人の心が読めるオウムに忠告される、でもね

 

第2章 8月1日より31日 三十六首

オリンピック終了十日町市出身服部勇馬は73着。パラリンピック開会阿賀野市出身山田美幸は銀メダル。高校野球智辯学園同士の決勝対決。サンデーモーニング張本勲女子ボクシングを誹謗、TBSともども謝罪だが「女性で殴り合い好きな人いるんだ!」は率直な意見だとわたしは思う、他の格闘技同様で護身術として女性が習得することは大賛成。新型コロナウィルス席巻収まらず、デルタ株の猛威、モデルナワクチン異物混入。9月もフードコート勤務がメイン。市道緑地帯に生える雑草ハマスゲに手を焼き最終手段で除草剤塗布作業開始。

「怖い人が来るお父さんは玄関守って」ご馳走はそのあとらしい

肝炎患者が七百人で武者震い、そうだ国技館でお披露目しよう

幸福感知器ご近所にランプ、気が散ってコロッケ落とした俺は不幸だ

動物バンザイわれら大事な場所に薬塗り人類滅ぶ日を待つ

「ぼくはここ守備してるだけ」間違えてばかりの人むしり去ってゆく

仔馬に諭さねば「じきソーセージになる」と、賢い仔馬よ走れ逃れよ

母さんと二人ドーピング検査だいじょうぶ年中無休で充電怒りを

「民主主義の敵」で検索すれば汚れた肌着の画像ばかり、それも戦術

「本当のことを話そうここじゃない場所で」と皿洗いの先輩小声で

 私の部分のピース揃わずきっと呪いだ、もうご褒美は諦めよう

スープの現実、誰か二人が我忘れ小さな矛盾つつきあった

自転車に乗り犯人がヨガのポーズす公開買い付け目論みながら

報知器も修了証書も役立たずでもどっしりとあり勇者どこ吹く風

健康な人のため器具を設置す期待してない人は落語で笑えば

誰にでもできそうな友情検定なのに実技で落ちた、居場所もうない

翌日のわたし違う方向から路地に入る、もう一度会いたくて

瓶の中にたくさん詰めて泡立ちはじめて、遠慮せずロックで

間違っている食品工場、脱衣所で会う人の名を忘れ自失裸で

毎月五万円くらいで点灯消灯する人希望、夜を見上げる作業で

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高齢のアリス首も肩も凝って通院もう一万回目うさぎのせいで

執務室でドキンちゃんしこたまアイス食べて発言、格付け見直しよ

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8分音符16分休符わたしが正しい叶わぬ恋とて

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「助けられないよスポーツマンでいたいなんて」洗濯物片づける

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わが掌に靴墨どこまでも汚して候、石鹸よ汝寛容であれ

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村上春樹でしり取りでも"mississippi"は無しねでアシカに惨敗

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旅に病んで総務課長が仏さまと出会い…綺麗なサンダル履いてたそうだ

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全力で行く「欲望」という名の蚊取り線香、鬼ひとりづつ片付け

 

第3章 9月1日より30日 三十七首

菅義偉総理退陣。月末に自民総裁選、岸田文雄元外相が新総裁総理に。新型コロナ陽性者数が中旬より劇的に減少、専門家も首をかしげ、月末に緊急事態宣言は解除。東京パラリンピック閉会、マラソン女子視覚障害で66歳西島美穂子が完走入賞、なんだか立場ない。職場でも新人女性従業員に一緒の勤務を拒否され実生活でも立場がない。奈良の親友より新米を送られる。美しい中秋の名月が見れた。

悲鳴があった分解されてた僕たちの夢が詰ったメロン熟れすぎ

緊急事態よデパ地下の乱ジジババ逃げ遅れ蒸されたり脂ぎったり

知らぬ間の宇宙戦争ぼくら擂粉木と鍋蓋で対峙すエイリアンと

ようこそミック・ジャガーが出迎えでもきみ必死子供たち怖がると

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コオロギよ今はもう朝きみの声だれも聞かぬ、また恋の叶わず

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三十一年続く天気予報が外れ放し、母を呼んでくれないか

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第4章 10月1日より31日 三十五首

岸田総理衆議院を解散、31日総選挙。新潟に白鳥が飛来。わが家の庭でウグイスとシジュウカラが目撃、モズの声も聞こえるが姿は見えぬ。13日に市道脇緑地帯にパンジービオラを500鉢弱を植え、日々草・ベゴニアが枯れた後に植える予備のパンジー30鉢余を家の庭に植える。コロナ新規陽性者激減となり、職場の同僚らと2年ぶりに居酒屋で一杯が美味い。

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第5章 11月1日より30日  三十六首

新型コロナウィルス海外でいまだ猛威、下旬に南アフリカで変異株(オミクロン株)確認され今後も不安。国内では感染者1日百人以下の日もあり収束してほしい。立憲民主党代表選、新潟1区選出西村智奈美立候補するも最下位落選。プロ野球ヤクルトスワローズ日本シリーズ制す。大相撲照ノ富士全勝優勝。阿炎復活の十三勝、同じく出場停止明け竜電は幕下優勝。新潟市周辺の気候は冬型、強風と豪雨の日が続き緑地帯になかなか行けず、長く咲いてくれたベゴニアも枯れ処分。チャット短歌、発表数は660首超え。角川短歌12月号に水原紫苑「風媒花」28首掲載、また本歌取りに挑戦しつつあり。

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第6章 12月1日より

新型コロナウイルス日本では小康状態、海外ではオミクロン株の患者急増、今後が見通せず。冬本番、今年の寒波は強く厳しく高齢の身にこたえる、左膝と腰の痛みが徐々に慢性化、寝ていても痛いことあり。大学時代の短歌仲間である安藤くんから短歌カレンダーちょっと間をおいて到来、みなに会いたいなあ。水原紫苑歌集「如何なる花束にも無き花を」購入、今後も歌作の指針としたい。

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絶対王制ぜったいに振り向かぬ王子さまと寺子屋でふたりに

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暗い入り江でサメが挨拶「きみが宇宙を守ってくれて」いや皆で

吠える、女が吠える物凄い音量で無力な人を押しつぶしWow!

二十色のコンペイトウを地に撒き反射を待つ、空測る尺度とし

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連中の無知に付け込み課金錬金、宇宙に行くんで洋服買わせて

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電波で動くライオン屈み近づき「しばらくぶりだな」僕に小声で

しんどいなあのリスト苦しむ人の横で棒読み、おおきにプライド

夜間飛行がちょうどよい、しばらくぶりな皆ごと背負いたつなら

じゃあどうするどっちを味方する、セクシー大名なんども攻め込み

きみに恩返しをそのあと撤収バスに乗り震えている魂しずめる

出世してハイジ局長待遇とぼけたふりで条約ふみにじるかも

探偵をまねひとつひとつを裏返してゆく、変な関取だった

真っ昼間から濃い目の豚汁いいのか明日も不平等条約きみと

健康に良いのは町内マラソン夕刊に載るかなみなでポーズし

神業ねスズメの鳴き真似あしもとに大勢の猫なに貰えるかと

鳥を飼うことは秘密しくじれば電気で処罰、手短かに小声で

春の祭典もうしませんから骸骨みたいな花盗人こわくて

母さまが鮫肌で苦労なさったせいとろりとしたものばかり食べるは

行方知れずになってもうここにいない人生を、できるなら砂漠で

面白い順にならんだ君の友だち、風吹いたら消えちゃうのかも

この人はまだ暖かい離されず付いてゆかねば仲良くなくとも

おまえ一人ここに置いてゆく「もうしませんから」歯科医院の門前で