置換計画

筆名「石丸公竹斎」の短歌作品を掲載

補完計画→置換計画 2023年前期

第1章 1月1日より1月31日 三十一首

コロナウィルスは5月8日以降5類に移行予定。マスクも徐々に不要となるか。防衛力増強が本格的に、わたしが子どもの頃からの憲法九条やGDP1パーセントなど死語か。強盗事件が多発、指示役と請負のような構造で、オレオレ詐欺からの転出組とか、不安大きくわが家も鍵かけ頻繁に。新潟は寒波、12月から大雪が降ったが1月下旬にも大雪。最低気温がマイナス当たり前で水道管破裂が頻繁に起きている様子。発表する短歌だがすこし安直にできてしまう日々、推敲すればいいことなのだが、思い通りにならず悔しい。

ガゼル知らぬふり包囲網ずれていて、母さんぼくも水辺に生きる

よかった衝動あった「ありがとう」這いあがり来る元気な人に

首切った血が出たわたしは大丈夫、どこだいサイズ合わせなくては

なぜここで終わってしまうか「弾けたのかも」ぼくの運命それらも

木の葉揺れて皆泣き出して、どこへ行こうがあの人のせいそうだろ

「うん分かった」もう僕も取り替えたいんだ無理やりの棒グラフから

花祭り君に見せよう別の通りだけれど、終われば埋め戻すだけ

マグロのなる木イエローあまりいい奴じゃない、俺たちはアイスメーカー

世界一のっぽの人と公園に、放っておくと樹々より高くて

悪い天気なぜきみ生卵、昼間の居場所は分からないまま

「私達みなペッパー警部に救われて」死ねお爺さんザウルスは

皆に風船ガム特別な日によき人の真似、すぐ次の世になれ

星の秘密をきみと解き明かす、圧をかけねじ伏せわれら健気だ

「あなた汚した場所ですここは」不意打ちにキャプテン勝手に身構え

凄すぎる強敵にぼくら裸で立ち向かう、ざわつく森で訓練

終わったんだ終わればなごみ奏であい、本気出してもだから落ちずに

「動物を集めよう困らせてやる」庭で歌合戦引き分けて

負け知らずでいいぼくら沢山していて枠を外すのも自由で

起動してみればただ「松ぼっくり」の唄うたうだけ、責めはしないが

父さんは守ってくれずどうしようか小さな洪水、アジアで

主人公が消えあなたと出会えた「落ちるのかな」そうね見守らねば

誰でももらえる福袋をパパ幾重にも梱包、もっと恐れよと

そこからではなく私の後ろにボルソナル、通してお先に行ってる

カットして永久歯抜いてドアノブ直し「すまぬ戦に行けずに」

悔しいですかXBBここはまだ青銅器時代としては

季節風強いが立ち向かって完全武装で、正直な国では

わたし好み陰惨トレイン「すいません球場で降ります」敵地へ

きっと音楽が知らせるそれとも仕草で、繰り返し昨日の疑問を

つまり大きな力で死を運び込むあの人々のせいでの平穏

もっとひどい場所に置き去りぼくらずれちゃい古代将軍みたいに

優しい人に奥まで来てほしい邪魔な人は消し過去を消すよう

 

第二章 2月1日より2月28日 28首

寒い日が続く。新潟市で数日雪が溶けず、冬の寒さを痛感。ウクライナ戦争1年経過、まだ戦は続くよう、ウクライナ市民の哀しみを全身で感ず。東京五輪関係での談合事件、組織委員会の上部まで逮捕、中抜き当たり前のスポーツ決済なのが白日に。コロナ関連、3月以降5類に移行、怖い病気ではなくなるが、老人的にはどうか。物価関連、食品の値上げが相次ぎ暮らしに直撃。4月のベースアップに連動できるのか不安。多くのスーパーで支払い方法など多様化、普通に暮らすためのシステムを、再構築せねば。母もわたしも共に一段階認知関連の低下が顕著。

日延べして君を待ち水深のある場所へ誘う、落ちるだろうか

鏡がずっと間違えていた回転のせい気付かれず世界はそぞろ

ここでみな気付き遅れ傷つく、大切で大変な場所だから此処

その後も朝まで僕らつつきあい笑いあい、願えば叶うのかとも

2階から素粒子が洩れだし厄介、つぎは左手で中まで

セネカです要らぬ苦労掛けます」よき人からの伝言すれ違いざま

二日でなくなるその方がいい明かり点けたまま水も止めずに

眠らないレオナルド「もう君いなくていい」落ち葉の似合うモデルに

王様の怒り収まらず今日も牛タン、肉厚で針のむしろで

助けに来ぬきみら冷淡、いいさ自業自得と割り切り突き進み

神秘的な参勤交代夢見がちな京浜急行、時間通りに

変わった名前の書道教室すんでのところで文字化け晒さずに

ビューティフルなセンザンコウ今日はお休み、困った弟ならいる

熱さでもってあなたを救う、時間通りでしょ接近戦の楽し

本物の汚れたガスタンクよどうしたいか、じっとしていかれかけて

春になれば善人らメンタル面はどうしたってバニーガールで

卑怯者もいた方がいい覗き見をしよう届かぬ場所で動かずに

一人で飛びかかり世界を知りたがり「エチカスピノザお話しましょ」

「奥さまトパーズです」不慣れなまま残念だけれど目隠しをする

ほんの少しスタミナ人生悲しむ理由がない、湯上りだからか

切り刻み庭に撒き捨て早くに…偽って生きるとても謙虚に

暖かな今をこのままで使い古して、どういたしまして短歌で

潜伏先でチワワ泣き崩れ「刑事さんこの人が」皆には内緒

違う、次は魂やられる「消えたというね誰かのせいで」違う

一人きりで天気予報を聴く生真面目に、矢印をわたしに向けて

母さんたち寝ずの番して発酵させて修学旅行気分で

ランキング気になり眠れずスフィンクス、あまり気高くても依頼は

爆撃機らしからず飛行ひそやか知らぬ間脇に並び揺れてる

 

第三章 3月1日より31日 29首

 

好きよ財務大臣カットして良しだけど部活が困るか何の

そうかな人類学では「生まれてこなかった日」に注目、あなたの

不得手なドラゴン知らぬ場所でどんな仰天そんなので眠れずに

一対一で殺し合いして勝つ自信あり夕食は如何しますか

もういいのか俺たち、違うか落ちぬか誰かを不幸にして俺たち

画期的な方法で銀色がはじまりみなが愉快だ、きらりと

狙い通りに自販機でザンビアジンバブエみな真夜中までいる

旅行に連れてって!さもなくば難民申請きっと時差に苦しむ

父帰るアリゲーターだったら二人で歩む、腕を大きく

冷やしてみないか余っているのなら、土壇場で少女河原に走る

邪魔だけど消耗するけどもういいのだな俺たち、説明不足で

冷やしてみよう、山を囲み皆おどろかせ厄介な振りして冷やす

イチジクくんには世話になった、少し弱いが派手な服で見送り

放心という戦法を攻めきれず手を焼く、無邪気に壊したがるが

案の定変化球にみなは幻滅、ナイフ半分なにがリバティ

知らぬのかモミジよぼくがここで切り払い跳躍予定なことを

ホタルさん残念まだ夢の中、押さずにいてほし夢のつづきは

保安官へあなたこそ役立たず、たくさん叩かれ働き疲れて

背中まで怪物が私に指示出す「逃げよ」と、マスクでは救えない

前世は古代王朝昨日まではそれでよかった、埋もれたくて

ぼくら無関心きみ審査基準で不利益、みなに知られショックで

敵からは見えにくい筈もう一度行く、適者生存ランプ点くまで

勾玉がきれい動き負けそう、握ってくれなくとも当たらなくとも

ここへきて眠くならぬか病気なのを忘れぬように「壊したがって」

処罰を!飛べぬのは過去の事だが追えぬのならきみ外へ、処罰を

「鍵かけ忘れちゃったの気付きもう逢えぬ」そちら側で精一杯で

「飛べぬ」と答え落胆される「そんな放埓でない」下に離れて

みなでこてんぱんにしなかったことに、じっとして子どもが悲しがる

輪投げ投げ縄…輪のなかに濃い青の男みなおまえ向け遊具で

 

第四章 4月1日より30日 8首

前半6首が4月1日から6日、後半2首は29日30日掲載。こちらの記事は5月10日に記す。4月7日に交通事故を起こす。わたしが一時停止を見落とし、道路に侵入。車検のためディーラーから借りた軽乗用車の左側に車が突っ込む。レンタカーは横に潰れわたしの腰がボディに挟まれ動けず、ぶつかってきた車の男性から怒鳴られるうちに気を失う。その後、市民病院の集中治療室で検査、治療、入院。14日に一般病棟に移るがそれまでの入院していた記憶がない。退院は24日。妹に迎えに来てもらい、自宅へ。今年初めから徐々にボケが進んでいる母、半月ちょっと会わずにいたら、たしかにそれ以前より認知度が落ちていた。介護度見直し以前に、ディサービス、訪問看護と保険でお願いしていたが、今後要介護度がアップすれば、ショートスティとか使えそう。実を言うと、わたしのほうも認知症の気配、交通事故とは無関係だが、それ以前の「はてなブログ」でも「記憶が抜けている」などの記述がある(それらのブログ記事をアップしたことを忘れている)。認知症かどうか、介護度はどうかなど調べてもらうため、リハビリ科の病院に現在通院検査中。

ジャッキーの血をください風船を割り時計をなおし誰か庇って

自動お惚気マシンのろけちゃって迷惑かけたね、そうでなくても

出てよかった…ぼくら慰めあわず過去完了お風呂そのままで

朝になって人は無防備どうにかして救難信号、決心をする

ペニシリンショック!気温が違いぼくら不利益もっと遅くまで走る

運命をふと飛び越え謙虚な救急隊を帰す、覚悟をきめて

許せなくなる時が来る敗者のせいで、でもご覧トヨトミもいて

ああ孝一くんが躓きかけ、急いで現代詩飛び避けてみせ

 

第五章 5月1日より31日 31首

徐々に暖かくなり気分のよい季節だがわが体調並びおつむの具合、芳しくないまま過ぎる。4月末より「新潟みどり病院」というリハビリ専門病院で認知症の検査を行い、5月末に結論「認知症ではありません」。とはいえ知力や能力は相当落ちてしまい、社会性などとても持てずに過ごしている。ほぼ自宅にこもる状態で、動けない母の代わりに買い物や銀行などに出かけても、それ以上の作業はできない。交通事故の後遺症も含むかもしれぬが、今年初めからの能力の低下がそのままストレートに出ていると思う。「新潟みどり病院」では、半年後に再診療してくれるそうで、現在と比較してみたらいい。短歌の出来も比較してみればよいかも。

父と子と聖霊イワシ漁、今宵ムー大陸で不慮の官憲

分けられぬものばかりの婆さんの国、薄くペイントが剥げ抜けて

ここでわたし醜くなって待ち伏せ、きみら沢山ありがとうを告ぐ

日本人を大勢だまし運搬船に、皆で扉を叩くが

編み物をして残らずキング・トーンズへ、でもデニム心はここで

もう少し早め同じことを同じように、100度目でファンタジーへと

他所のうちの庭でパフォーマンス、騙し絵みたい軒下前後で

きっと今度の人やわらかく「お母さん只今」奥まで聞こえて

父さんから宣告され寒い五月に、仕方なく寝ころび「違う」と

「ぼくら負けそう」豪華絢爛午餐のトマト出番おごそかすぎて

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第六章 6月1日より6月30日 三十二首

体調もだが、オツムの調子がすこぶる悪く認知症が一歩進んだ罐あり。4月にリハビリ専門の病院で認知症かどうか検査をしてもらい、その時は「軽度の認知症だし日常生活には響かぬ」との診断だった。薬ももらわず「半年後にまた検査」といわれたのだが、結局はそこらあたり、半年でどれほど駄目になったか相対的にみるしかないのだろう。本当に、探し物ばかりの日もあり、買い物に行っても「何を買えばいいか」分からずそのまま帰宅したり。うちの場合、母はもう要介護度3の中級な人。母の後を追うしかないわたしの人生。短歌のほうも遅滞というか、それこそ認知症の患者が作る短歌のサンプル状態かと。

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すると君は耳を澄まし「違う声の子」さがす、間違い続けても

わたしが螢放たず負けてしまった、わたしの螢放たれぬまま

チャンスどうってことなく明日からは武家諸法度、柔らかくない方で

倒れそうな人よ隠さずにいてよいのか?伝わらぬ歌ははじかれ

でもあの人たち幸せじゃなさそう「これは明日燃えるゴミで出す」そう